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第8回 いけいけチャレンジ!遠賀川開催

 3月3日(土)直方市の遠賀川水辺館で「第8回 いけいけチャンレンジ!遠賀川」が開催されました。この発表会は、遠賀川流域の小中学校の児童・生徒が遠賀川などの河川で「調べたこと」「きづいたこと」「川をきれいにしたこと」など、を発表してしてもらい、児童や生徒が発表内容の企画・プレゼンテーションの経験を積み、さらに、他校の取り組みを知って遠賀川等の河川環境の理解を深め、参加された児童・生徒との交流を図ることを目的に開催されました。

児童生徒は調べたことや思ったことをとてもわかりやすく発表していました。
 

直方市立下境小学校「遠賀川の環境について考えよう」

直方市立下境小学校の皆さんはどうして遠賀川が汚れるのか、調査した結果を一緒に考えようと、寸劇やクイズで発表してくれました。
直方市にある キャンプ場で食べ残したゴミを、「こんなに広い川だから少しぐらいゴミを捨ててもかまわないよ」とゴミを捨てる子どもに、遠賀川の人がいること。物知り博士が遠賀川はきれいな川、きたない川とクイズで質問、遠賀川は汚れている川なんだよ」と、聞いている人を引き付けていました。

学習では、水生生物調査や水質調査、ゴミの調査等を行い、遠賀川にはイトミミズやスジエビが多くいること、遠賀川の上流はきれいだが、下流に行くほど水は汚れている様子を報告されました。
遠賀川を一番よごしているのは生活排水であること。遠賀川をきれいにするために、学校ではすみや絵の具はそのまま洗わないで紙などでふき取ってから洗う。家庭でも油汚れのひどい食器等は、ふき取ってから洗うなど。親子で話し合うことの大切さを教えていただきました。

遠賀川にはたくさんの魚たちが棲んでいます。「昔はとてもきれいな川でしたが今はゴミがたくさん流れている、きれいな川を返してほしい。私たちの命を守ってほしい」」とサワガニやアユの気持ちになって訴えていました。
 
 
 
 


嘉麻市立下山田小学校「3年生遠賀川探検隊」
 
 
 
3年生になった児童は総合学習で「自然体験」で体験したことや学習したことを発表してくれました。みんなで作ったイカダで川下りをしたり川の調査をして楽しかったこと。川は見た目ではきれいな川でしたがやや汚れていることが分かったこと。もっときれいな川で遊びたいこと。そして、もっと川の事を調べようと直方市の遠賀川水辺館に行って学んだこと。

また、I LOVE遠賀川に参加して、みんなで一生懸命ゴミを拾い、なぜゴミを捨てる人がいるのだろうと思ったこと、清掃活動を終え、川に入って魚取りや、取った魚を料理しておいしく頂いた体験を話していただきました。

また、児童は川にいる魚を教頭先生からたくさん教えていただきました。「アカザ、別名ギューギューと言って、つかまえた時にギューギューと鳴くそうです。ひげには毒があるので触るとさされてしまします。絶滅危惧種になっているので大事に扱ってほしいです。」など楽しそうに話してくれました。児童たちはきれいな川で遊ぶ楽しさや、自然の大切さを学ばれました。「山田川がもっときれいになるようにみんながゴミを捨てないようにしてください」と訴えていました。

直方市立直方西小学校「季節と小川の生物」

 
理科の時間「季節と生き物」の学習で、実際に水の中に入って生きもの調査をしたいと思った4年生は、遠賀川水辺館のビオトープ「春の小川」で1年間を通して季節ごとに種類や大きさの変化をの調査を行った。

初めて調査を行った春、ドキドキしながら川の中に入ってみると気持ちよかった。調べた結果、カエルやミナミヌマエビなどがいた。
暑い夏は水の中はとても気持ちよかった。2回目だったので調査もスムーズに行えた。タイコウチが春に比べて多くいたが春に比べて小さいと感じた。春に取れなかった生き物も多かった。
秋、少し涼しくなってきたが水は冷たくなかった。3回目となって生き物の様子も分かって来た。タイコウチがミナミヌマエビを食べているのを見てびっくりした。夏に比べて生き物が少なくなってきた。

冬は水も冷たくなってきたが、水の中に入って調査する児童もいた。生き物は今までで一番少なくなってきている。ミナミヌマエビとカワニナがいた。冬眠している生き物もいるという。

1年間を通して、秋から冬にかけて生き物が少なくなっていた。今回の学習でたくさんの生きものがいることが分かった。
     

水巻町立杁小学校「今自分たちでできること(環境問題を解決するために)」

 
 水の汚れを調べようと、遠賀川の上流・中流・下流・ビオトープ・曲川・水道水を調べました。クラスでは「たぶん源流がきれいで、下流の方が汚いと思う。なぜなら、源流は流れが速いのでゴミや砂などが流れてくるが、下流は流れが緩やかなのでゴミや砂がたまりやすいと思うから」と予想を立てて調査されました。
水がきれいなランキングはビオトープ・水道水・遠賀川源流となりました。ビオトープがきれいなのは入れている「も」が酸素を増やしているので実験の結果ビオトープがきれいとなりました。しかし、時間が経つにつれてビオトープの水は変化していきますが、水道水は変化していません。水道水は薬品を入れて消毒して水質を保っていることが分かりました。
水の汚れの原因は生活排水がNO1、ということは、自分たちで川の汚れを増やしていることが分かりました。そのゴミの処理に1500万円かかっていること。工夫すればこの費用は減らすことができきます。
私たちにできることは、むやみにゴミを捨てない、自分が捨てなくてもゴミを見たらゴミ箱に捨てる、積極的に地域の清掃活動に参加する。
また、遠賀川の中流・下流には外来種のブラックバス等がいるため、遠賀川に昔から棲んでいる魚たちが食べられ、いなくなってしまう可能性がる。魚達を外来種から守っていくよう努力しないといけないと思いました。
   
   
   

小竹町立小竹中学校「遠賀の歴史・水質」

 
水質調査では、水道水に5滴ジュースを入れるとCODパックテストの数値が高くなり、水が汚れたことが分かると報告。遠賀川の汚れの原因は家庭雑排水。そこで、食器は洗う前にゴムへらやいらないチラシなどでふき取ると水や洗剤などが少なくてすむ。食器洗い機は節水型や洗剤が少なくてよいものを選び。台所洗剤はたくさん使ったらきれいになるという訳ではないので、水で薄めて使いましょう。台所の三角コーナーなどに目の細かい水切り袋をつけて細かなゴミも流さないようにしましょう。台所やお風呂、トイレなど家庭で使う洗剤やせっけんは環境にやさしいものを選んで使いましょう。米のとぎ汁はプランターや庭木などに。無洗米を利用するなど、家庭でできる工夫をして遠賀川ワースト1を抜け出しましょうと提案。

YNHC 仲野健太郎さん

 
 YNHC(青少年博物学会)仲野さんは3月12からフランス・マルセイユで行われる第6回世界子ども水フォーラム・マルセイユに日本代表6人の内のひとりとして参加される。発表は「川ほたる」ということで日本の美しい原風景のホタルを発信。
YNHCの活動のきっかけは遠賀川水辺館で開催された「夏のリバーチャレンジスクール」に参加したこと。サポートしていただいたのが中高生のお兄さん。自分でも同じように活動のサポートをしてあげたいと思ったのがきっかけ。YNHCは年2回の中高生の活動交流会など中高生のネットワークを目的に開催されている。「学校だけではなくいろいろな人との出会いがある。イベントをした後など充実感や達成感があり、次も頑張ろうと思う。小さい子どもから大人の人まで縦・横のつながりができた。」と話された。

会場の感想

 ・ 遠賀川を良く調べてわかりやすく説明していただきました。生活と川との関係が良く分かりました。ちょっと工夫することで川の水はきれいになることが分かりました。
 ・ 遠賀川の魚のことを良く調べてびっくりしました。春が大好きだなということがまた、歌を聴いていると皆さんが春の遠賀川が大好きだという気持ちが伝わってきました。
 ・ 遠賀川の魚たちは季節によって魚の種類や魚の量が違いがあること、普段の理科の学習もしっかりされている様子が分かりました。
 ・  課題を決めて真剣に取り組んでいる様子で、環境を良くしていこうという気持ちが伝わりました。調べることだけではなく、遠賀川を良くしていこうという実践の報告も素晴らしいと思います。質問に対しての受け答えもしっかりして、とても真剣に調べられたと思いました。
 ・  CODの調べ方やそこから日常生活に活かしていく方法を発表していただきさすがだなと思いました。
・  とても素晴らしい発表をありがとうございました。なぜ遠賀川は九州の中でワースト1になったのでしょうか。それは人々が遠賀川に関心がなくなったのではないかと思います。大好きなお友達が誰かにいじめられると黙ってはいられませんね。助けてあげようと思いますね。でも、遠賀川に何も感じない人が多くなって愛着が少なくなったのではとおもいます。みなさんは今日発表された事をもっと大勢の人に発表してほしいと思います。そうすることでもっと遠賀川に関心を持ってくれる人が多くなり、きれいな川になっていくと思います。
 ・  大変おもしろい発表をありがとう。君たちの話を聞いて、会場の皆さんも面白かったと思ったでしょう。その理由は、皆さんの発表は、皆さんと先生方の合作、一緒に力を合わせて作られたからです。また、各学校の特徴が良く出でいたと思います。みなさんの地域や学校・先生方によって特徴が出ていました。生活と川とが切っても切り離せない関係ということが、皆さんの話を聞いていてよくわかりますた。
川は生活を映す鏡と言われています。遠賀川の努力目標はもう少し川がきれいになってくれればと思います。
そのためには、皆さんが調べたこと、気づいたことを、この場で共有すること、遠賀川の上流の様子が分かったこと。下流はどうなっているのかなど、共有することが大切です。皆さんが大人になる頃遠賀川は君たちによってきれいになっていることでしょう。
 ・ 夢と希望と勇気を皆さん方の発表を聞いていただきました。仲野君のように皆さん方も遠賀川を体験しYNHCで活躍してほしいと思います。 

発表者の感想

 ・  ドキドキしてよく話せるかどうか心配だったけど終わってほっとした。
 ・ 質問してよかった。 


 
   
   

表彰式

 
 
   
   

 



記念撮影

 
 
 
 
   
   
   
   


 
 スタッフの皆さんありがとうございました。