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タガッパ・ゼミナール

~大人のための河川環境ゼミ~

 
 
8月9日、田川市中央公民館で大人達のための河川環境ゼミ「タガッパ・ゼミナール」が田川ふるさと川づくり交流会主催で開催されました。
「田川ふるさと川づくり交流会」は遠賀川水系の上流である田川市郡を流れる彦山川・中元寺川・金辺川を中心に活動している市民団体です。田川地域の川づくりについて学び、情報交換や人的交流を行いながら、行政機関や地域住民と連携し、河川環境について自ら望ましい川の将来像を考えると共に、今後の川のあり方を考え、より良い川づくりのために活動している団体です。

タガッパとは、田川と河童を組み合わせた交流会のシンボルネイムです。好奇心旺盛なカッパのように、子ども達が目を輝かせながら知識と体験を深めてもらうために、小学生を対象にタガッパ学校を開催しています。川で遊び・魚や水生生物を捕まえ・水質などの調査を通じて河川環境学習を行なっています。

川に棲んでいる魚や水生生物の種類、また、簡易な水質検査によってきれいな川なのかが分かります。残念ながら彦山川はあまりきれいではありません。九州の一級河川でもワースト3前後。「彦山川が汚い川であることを認めるのは大変つらい事です」と主催者の言葉。

そこで。水が汚れていることについて、その原因、、そして社会生活に及ぼす影響など、様々な視点から水や環境について学習し、子ども達に分かりやすく伝えられるようにと、「タガッパゼミナール:大人のための河川環境ゼミ」を開校。

第1回目は「世界の水事情について」と題して、福岡県立大学の久永明教授の講義です。久永教授は地球温暖化による身近な水問題として、「①気候の不安定化による洪水や土砂災害の頻発、②渇水の増大による水不足及び海外での食料生産の不安定化、③降水量の変化や水温の上昇による自然環境や生態系への影響、及び河川・湖沼の水質汚濁による上水道の品質悪化」などを指摘、近年、アジア・太平洋地域では水関連災害による死者数が増えていることなどの事例をあげ、水資源を確保、水環境の保全が大切、そのためには河川の流域の連携や、雨水や水の浄化などの再利用が大切」と話された。

次回は9月14日(金)午後1時30分から開催。講師は嘉麻市在住で、遠賀川でサケを呼び戻す取り組みを続けられてきた青木宣人遠賀川源流サケの会会長。山は海の恋人。豊かな山が豊かな海を作ります。青木さんより「森の再生について」の講義です。

参加者の感想
・専門的な話は難しいが、子ども達と学習する機会が多いので、改めて世界の情報や日本の現状を知ることは良かった。世界では一つの川がたくさんの国々を流れている。皆が川を大切にしないと争いになるのではないかと思った。日本では上流・下流の連携は大切だと思った。
 

田川ふるさと川づくり交流会 村岡会長 

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