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「生きもののにぎわう里山づくり」
~人と地域を元気にする里山保全を目指して~

3月18日 直方市 主催 筑豊地区地域環境協議会

 
 
3月18日(日)、直方市中央公民館で筑豊地区地域環境協議会主催で 「生きものにぎわう里山づくり」 ~人と地域を元気にする里山保全を目指して~ をテーマに、環境セミナー&交流会を開催されました。

主催した筑豊地区地域環境協議会は、福岡県(嘉穂・鞍手保健福祉環境事務所、飯塚農林事務所、直方県土整備事務所、田川県土整備事務所、飯塚県土整備事務所、北九州教育事務所、筑豊教育事務所、福岡県立英彦山青年の家)直方市、飯塚市、田川市、宮若市、嘉麻市、小竹町、鞍手町、桂川町、香春町、添田町、糸田町、川崎町、大任町、赤村、福智町、福岡県地球温暖化防止活動推進委員)で構成され、筑豊地区における「地球温暖化防止」、「3R(リデュース・リユース・リサイクル)」、「自然共生社会づくり」などの環境に関する課題に効果的に対処するため、地域の環境保全活動や環境教育を推進すること、地域の環境活動を担う人材を育成することを目的としています。

 
 基調講演 では、
「地域の風土を活かすランドスケープデザインとまちづくり」 ‐グリーンインフラとしての里山、河川、緑地と生態系サービスと題して、国立大学法人九州工業大学環境デザイン研究室 教授  伊東 啓太郎 氏 が「生態系」「グリーンインフラストラクチャー」「生態系サービス」といった、里山、河川、緑地など、身近な市ぜ環境の在り方に深く関わる言葉について、日本、ドイツ、ノルウェーにおける具体的な事例を交えながら、お話をしていただきました。

活動報告

 

1.「里山を地域の魅力に」 ‐直方市・福津市での研究・実践から見えてきた成果と課題‐

  発表者:北部九州里山再生プロジェクト/九州工業大学環境デザイン研究室 長谷川 逸人 氏

 
   
 

2.「市民による里山再生のやり方」 
  ‐茜もりもり会、高田小子どもマナビ塾、日吉遊楽会、熊ヶ畑ひまわり畑、筑豊の自然を楽しむ会の例‐

  発表者:茜もりもり会/高田小子どもマナビ塾/日吉遊楽会/熊ヶ畑ひまわり畑/筑豊の自然を楽しむ会
   岸本 ×太(ばった) 氏

 
   
 

3.「女性林研活動と地域材利用の「木育」」

   発表者:筑豊地区女性林業研究グループ/たんと「木育」ネットワーク 荒木 光子氏

 
   
   
   

「里山保全からつながる地域づくり・人づくり」をテーマに参加者と共にパネルディスカッションが行われました。

 基調講演講師の伊東先生、発表者の長谷川さん、岸本さん、荒木さんの4名にパネリストとして参加していただきました。また、福岡県保健環境研究所の須田 隆一課長がコーディネーターを務めました。

 会場からは組織づくりについての質問があり、パネリストからは、「人を集めるためには活動の中にメリットが必要である。例えばタケノコ掘りなどの楽しいイベントもメリットのひとつだが、活動を通して若者が人生の先輩から実地で知識や技術を学ぶこともお金では買うことの出来ない貴重な機会である」、といった話がありました。

 また「次世代に活動をつなげていくためには、子どもたちを対象とした活動が重要である」といった話がありました。「自然に触れ合う機会の少なくなった現代では、自然体験活動をボランティアが担う部分が大きい」、「子どもたちが自然を楽しむ体験が、将来里山を守りたいという思いにつながる」、「楽しむことに学びの視点を加えると活動の幅が広がる」、といったたくさんの意見がありました。